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減価償却ってなんなん?

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こんにちは!

減価償却って何のためにするかちゃんとわかりますか?


減価償却について、簿記の参考書には、「使用期間が数年に渡るので、それを分割して年度ごとに計上する」等と書かれていますね。

 

私はというと、この説明を見て、なんとなくわかるようなわからんような、腑に落ちない感情を抱いておりました。

 

そこで、経理実務で減価償却を行っている中で、もやもやが溶けたので、今日は皆様に減価償却ってなんなん?の回答をお伝えします。

 

減価償却とは

 

減価償却とは、簿記で学習する通り、購入した固定資産の費用を数年に渡って分割して計上する作業です。

 

例えば耐用年数10年、価格100万円の車を買ったら10年に渡って毎期10万円ずつ償却していきますね。
*最後の1年だけ99999円償却して、1円残します。

 

減価償却する理由1

なんでこんなことをするのかというと、国が法人税を取りたいから、というのが最も大きな理由です。

 

法人税は簡単に表すと、一年間の会社の利益のうち、何%かをかけて計算しますから、国としては、全国の会社が利益をいっぱい出してくれると嬉しいわけです。

 

車を買って、それを買ったときに全額100万円の費用にされちゃうと、購入した年度の利益は100万円減っちゃいます。
利益が減っちゃう=徴収できる法人税も減っちゃうのです。

 

法人税が減っちゃうと国としては面白くありません。

 

でも、減価償却するといったって、結局はその後10万円ずつ利益が減って、10年間でほぼ同額償却するわけですから、長い目で見ればとれる法人税は変わらないように思いますが、残念ながら会社はずっと続くとは限りません。

 

会社がおぎゃーと生まれて、10年間も生き続けている割合はわずかに6%と言われています。
つまり40人の学級で考えますと、10年経ったら2-3人しか生き残っていない計算です。

 

このため、国としては法人税を取れるときにとっちゃいたい、会社が生き残っているうちにとりたいので、固定資産購入時に全額費用を計上されちゃうと、その期間の税金が減っちゃって、後々会社が生き残ってるかもわからんから、順調にとれるかも不明なので嫌だということになります。

このような理由で減価償却するのですね。

 

減価償却する理由2 

 

あとは、決算書を見る人の都合という観点もあります。

例えば一年間の利益が平均5億円程度の会社の株を買ったとします。
この会社が今期、10億円かけて、巨大な工場を建てたとします。

 

これを今期で全部費用に計上しますと、単純に5億円もの巨大な赤字が出たように見えてしまいます。
「この株やっべぇぞ」と思っちゃいますね。。


でも、この工場の建設資金を例えば20年で減価償却したら、一年間の費用計上は5000万円に抑えられるので、単純に他の業績が例年と全く変わらないとした場合、当期の利益は4億5000万円となります。

このように、巨額を投じて購入した資産を、使用年限分均等に計上しようぜ、という側面もあります。

 

まとめ

 まとめますと、大まかに以下の理由から減価償却するということになります。

 

①国が法人税をとれるときにとっちゃいたいから
②決算書を見る人の投資判断等の都合から