売掛金・買掛金ってなあに?
売掛金、買掛金という言葉は簿記でしか聞かない、日常生活では馴染みのない言葉なので、いまいちイメージしづらい方も多いのではないでしょうか。
参考書には「ツケ払いみたいなものです」等と書いてありますが、私自身は簿記を学習している頃、こんな風に思っていました。
「ツケ払いの意味はわかるけども、コンビニ等で買い物するときは基本現金払いなのに、ビジネスではツケ払いなんてしちゃって危なくないのかな代金を踏み倒されたりしないのかなぁ」
そこで、同様の疑問を抱いている方もいらっしゃるのではないかと思いまして、
今回は売掛金・買掛金について解説します。
売掛金・買掛金とは
まず売掛金・買掛金とは、
取引先企業へ売った商品・サービスの代金、もしくは購入した商品・サービスの代金をツケ払い契約にして、その払っていない金額を示す勘定科目です。
終
と、簡潔に解説すると上記の通りです。
企業間の取引では、9割以上は、ものを売ったとき、その場で決済するのではなく、1ヶ月間の取引合計をまとめ、相手先企業へ1ヶ月分の取引についての請求書を発行し、お金を振込で払ってもらっています。
なぜこんなことをするかというと、売る側、買う側共に、一回一回お金の支払や受領をしていてはめんどくさいからです。
お金を払うには、小銭なんかを用意しないといけないですし、受け取ったら領収証を渡さないといけません。
そして、受け取ったお金を社内に保管していたら危険なので、すぐ銀行へ持っていかないといけません。
こんなことをしていたら仕事になりません。
そこで、販売の都度精算せず、ツケ払いしているのです。
ツケ払いしてお金払ってもらえるのか?
ただ、ツケ払いをよしとした場合、売った側は、商品を買うだけかってどろんされちゃう危険性を抱えることとなります。
そこで、商品やサービスを売買する契約を結ぶ時は、通常「与信(よしん)」という手続きをとります。
これは、相手先が信頼できる会社かどうか、財務諸表(損益計算書や貸借対照表)等をみて、判断する手続きです。
ツケ払いが危険なときは?
販売先企業が信頼できそうにない、つまり設立されたばかりの企業だったり、借金が多かったりする場合、ツケ払いをせず、販売の都度現金で決済する対応をとります。
このように、販売契約を結ぶ時に、与信を行って相手先が信頼できるか判断を踏んでいるので、「ツケ払い=掛取引」ができるのですね。